クラブ経営幹部の体質は、99年末以来変わっていない。
「毎年、(補強に金をかけ)、この調子で、地に足をつけたクラブ運営ができていなかった。経営改善計画には「もう、せつな的なことはやめて腰を落ち着けよう」という理念が盛り込んである」
「もし来年、J1に上がっていたとしても、すぐに落ちたでしょう。昇格を急がず選手育成に力を注ぎ、一度上がったら落ちないようなチームを作りたい。移籍に頼らず、北海道出身の選手を育てていく」
この発言は、いつされたものだと思いますか。99年12月9日、「日本経済新聞」における田中社長の「J1昇格急がず」という記事です。
わたしは、これを読んだ時も唖然としましたが、3年後、クラブ経営幹部の体質がまったく変わっていないことに、怒っています。2000年岡田「GM」によるクラブ運営と采配でJ2優勝・J1昇格をなしとげ、2001年厳しいJ1リーグでなんとか残留をなしとげ、2002年一敗地にまみれ、降格となりました。この3年間起きたことを、クラブ経営幹部は、なんら学んでいないのです。
「選手の給料の計算から、全部やったからね。レンタル料がいくらかかるから、こっちの方が安いとか。」
この発言は、2002年新春対談(岡田武史氏、インタビュアー増島みどりさん)です。岡田GMが全部計算して作ったチームが、J2優勝チームなんだと思います。
今から、J1昇格をあきらめてどうするのですか。無駄に選手に給料を払って補強しようと言っているのではないのです。シビアに計算した上で、「J1昇格」という目標を持つチームを作り上げてもらいたいのです。
まずは、来季の監督を決めて、チーム作りの骨格を考えてもらうことです。11月30日の選手への通告を考えれば、もう時間はあまりありません。
わたしは、張監督の留任でいいと思っています。本人が断れば別ですが。
熱血漢・張監督にリベンジの機会を与えるのです。「敗戦処理」の役割を与えたことには、申し訳なく思います。