安易な値上げかどうか、というのは顧客にとって安易に映るかどうか、によって
決まるものだと思います。
ドームは、警備費等の経費が厚別よりかかる、入場者が2万人を超えると使用料
が高くなる、といった事情はここのBBSを読んでいる人であれば周知のことで
すが、そういった事情を知らない人からすれば値上げは「安易」と映ることでし
ょう。推測ですが、「ドーム開催の場合に500円値上げは当然、或いは致し方
ない」と感じる人だけでも2万人の入場者は見込めると思います。しかし、3万
人入るか、というと疑問を感じるのです。その差の1万人は値上げに不満を持つ
人なのではないでしょうか。もちろん実証的データなんてないですが。ドームで
開催する以上2万人では意味がないです。
値上げしても3万人以上の入場者が見込める→妥当な値上げ
値上げすると3万人以上の入場者は見込めない→安易な値上げ
と考えるのが妥当かと思います。要するに需要に見合った価格設定かどうかとい
うことです。私の意見としては値上げには消極的賛成です。一般に値上げという
のは、理由はどうあれ「安易」と思われるものです。物価の高騰や社会的変動等
のやむを得ない事由があって初めて消費者は値上げに納得するものです。しかし、
ドーム開催について言えば今年と来年で特別値上げしなければいけない理由はな
いのです。値上げしなければいけないとすればその理由は結局の所HFCの見通
しの甘さ、なのですから。経営上の失策のツケを消費者に転嫁するための値上げ
を世間では「安易な値上げ」と呼ぶのは妥当なことでしょう。
ではなぜ消極的「賛成」なのか。要は消費者に値上げの妥当性を十分に周知させ
ることができれば良いのです。経営上の失策を認め、且つ値上げがやむを得ない
ことを周知させるための具体的方法と成算があるならば値上げも賛成です。
しかし、私は以前書いたように指定席の拡張をする案を支持します。このことは
既にHFCでも検討しているようですが。なぜこの案を支持するかというと指定
席が先に売り切れる、という需要に応える改善であり顧客サービスの向上だから
です。結果としての増収は安易な値上げとは全く性格が異なります。これならば
価格変更による入場者減はほとんどないのではないか(指定席をどこまで拡張す
るかにもよりますが)、というのが私の考えです。