一連の議論と関係ありませんが、あくまで参考ということで。
・長野オリンピックの時、カーリングが「氷上のチェス」と称されることについて
「チェスならスポーツじゃないのに、なんで五輪種目なんだ」とのたまわった
芸能人がおりました。
しかしながら、日本以外の国ではチェスはスポーツとして扱われ、チェスのニュ
ースはスポーツコーナーで扱われます。
従って、「氷上のチェス」が五輪種目であることは概念的には何らおかしくない。
「囲碁を冬期五輪種目に」という動きも、こういう考えからきています。
・フィギュアスケートは、言うまでも無く「激しい運動」ではありますが、その種目
の中にアイスダンスが存在するように、ダンスやバレエなどとも少なからず接点は
あります。しかし、ダンスやバレエは「スポーツ」とは呼ばれず、フィギュアスケ
ートも「芸術」というジャンルには入りません。
しかし、そういう区別に果たして便宜的分類以上の意味があるのかどうか。
・近代オリンピック創設からしばらくの間、「芸術競技」が「正式種目」として扱わ
れたことがありました。音楽、建築設計などの種目でメダルを競ったのです。
古代五輪の「オリンポスの神を祝う」という目的のために、若者は競技で肉体の
美しさを競い、それを詩人が詠い、画家が描き、役者が劇を演じた、それを再現
したかった訳ですから、クーベルタンは。
これは1924年パリ五輪を最後に廃止されていますが、しかし「コンテスト」ではない
「芸術週間」を開く事は五輪開催における義務として今なお残っています。
(長野五輪では残念な事に報道されることはほとんどなかった)
「Jの理念」も突き詰めれば「スポーツを体育と切り離す」と言う事だと解釈しています。
「スポーツ=体育」というこの国の認識が誤り、とまで言い切る事は私にはできませんが
少なくとも体育と切り離すことでより自由になれるとは思います。
Jはその実験だと思っているし、「リーグ(=同盟)」に参加している以上、HFCには
「盟を同じく」して、高い志を持ってもらいたいと思っています。
そうすれば「文化云々、税金云々」という議論も沈静化すると思いますので。