小倉選手のディフェンスはどうも本気で止める気があるのだろうかと
見られかねない、足先のポーズのディフェンスが多いと思っています。
運動量の問題もあるでしょう。
さらに次の動作への切替も遅いことも多いです。
攻撃面でも、テレビの解説者にパスアンドゴーが無いと酷評されています。
それではアタッカーとして勤まらないでしょう。
そんな選手でも、なぜ応援を続けるのかといえば、
それでもやはり小倉選手の持っているプレーに、
かけがえのない魅力があるからでしょう。
そしてその選手が復帰困難な大怪我を負い、
サッカー選手としての生涯を閉じても全くおかしくない状況に追い込まれ、
しかしそれでもなおそこからリハビリを続け、
我々前に再び姿を現したのですから、
応援せずにはいられないというのもあるでしょう。
小倉選手のＪ１でのプレーのブランクはケガ+リハビリだけで３年、
その後の別の怪我などを含めると４年と言っていいでしょう。
４年間第一線でプレーせず、しかし復帰してきた選手というのは、
他にいるのでしょうか。サッカー以外の競技でも稀な部類かもしれません。
そういう意味では今期小倉選手が札幌で１年間主力として
プレーしたこと自体がある意味奇跡に近いことなのです。
今年札幌でダメだったら小倉は引退だと思っていましたよ。
（札幌で選手生命を終えるとかなり高い確率で思っていました）
そんな危なっかしい選手である事を今期の開幕当初、
コンサドーレのサポーターに言うことはなかなか勇気がいることです。
そんな選手使うなら自前の若い選手使えと思うのが普通です。
開幕当初はスタメンの奪取は難しい、途中交代で結果を出すしかない、
そう考えていました。
しかし小倉の出場機会はロブソンや小島が全く期待はずれであったことから
想像したより早く、しかも長時間になりました。
時々９０分フル出場する試合もありました。
昨年ヴェルディで小倉がフル出場した試合が果たして何試合あったでしょうか。
出場試合数は同じでも、出場時間は昨年からほぼ倍増していると思います。
そもそも１年戦いきったのが昨年のヴェルディで初めて、という選手です。
そんな選手に運動量があるわけないですね。
それでもその小倉を超える選手がコンサドーレにはいなかったことも
また事実なのでしょう。それは小倉個人としては幸運だったのかもしれませんね。
今年一年の初めと終わり、小倉選手の運動量、いや動きのキレは
これでも大幅に改善されています。ワールドカップ前の連戦で
かなり鍛えられたのではないかと思います。
ワールドカップ明けのオールスターでの得点は、
課題といわれたパスアンドゴーを行っての得点でした。
小倉が張監督の下でもFWとして固定出場し、松川のような中盤の選手が
出場していれば、小倉の得点は１０ぐらいは行っていたでしょう。
それでも小倉は中盤で下がってプレーし、ゴールから遠ざかり、
相川や新居を後方からサポートする役割に徹したのです。
ＦＷばかり獲得し、トップ下でもプレー可能な小倉はある意味
とばっちりを受けた気がしますね。
小倉が得点を２けたに乗せていたら、数字に弱い日本人の評価は
かなり変わってくるのではないかと思っていますから。
その方がコンサドーレとしても小倉を高く売れたんじゃないでしょかね。
相川は私としても非常に評価しており、はっきり行って日本中見回しても
まれな逸材でしょう、しかし小倉が後方で下ごしらえの役割をしていなかったら、
もし森下ビジュ吉川の３ボランチなんかだったりしたら、
相川がいい形でボールが触れる回数自体が半減し、
評価も半減していたかもしれませんよ。
そういう周囲を生かすプレーという点で、エジムンドも認めた小倉と
同等の選手を同等の価格でJ2に連れてくることは、
結構難しい注文じゃないでしょうかね。
ディフェンスの量も多くはないかもしれませんが、
それでも今年の初めと終わりでは別人だと思います。
無理なパス出しも再三非難されているようですが、
小倉は昨年まではあんなプレーは少なかったですよ。
自分がやらなきゃという気持ちが強すぎになってしまう戦力だった
ということじゃないでしょうかね。
それでも小倉はコンサドーレと別れることになってしまいました。
私は速い選手の多いコンサドーレと小倉の相性はかなり良いと思って
いましたが、コンサドーレのサポーターの多くは小倉については
醒めた評価をしているようで、まあそれはこういう状況では
仕方がないかと思いますが、来年こそは復活から脱却し、
上積みが期待できると思っていたので、札幌を去るのは私は残念ですね。
まあウィルがいれば小倉の穴は簡単に埋まるでしょうからね。