意味
サッカーにはアドバンテージルールというものがあります。これは、反則を受けたチームが、反則をとらなかった時の方が有利になると主審が判断した場合に適用されます。アドバンテージを適用した場合、その反則をとらずにゲームを続行します。例えば、危険なプレーで倒されたが、こぼれたボールが味方に繋がり、チャンスになりそうだ。といった場合のことです。
ゲーム中に主審がアドバンテージをとったときは、主審を見ていればわかります。アドバンテージの動作というのは決められていまして、主審がアドバンテージを採用する場合、両手を前の方に広げ(大抵手のひらが上を向いています)「プレーオン」と叫んだ時がそうです。
このアドバンテージルールは、反則を受けたチームが不利にならないようにという意味合いのルールなのですが、判断が難しいものです。例えば、主審は試合をながした方が有利だと判断してアドバンテージをとったのに、結果的に不利になってしまったとか。逆に、有利になりそうな展開だったのに、反則をとられてゲームを止められてしまったとかです。
こういったアドバンテージルールの適用における不備をなるべくなくそうということで、新たに決められたルールが、「ロールバック」のルールです。これは、98年から施行されたルールです。内容は、“アドバンテージ適用後に反則を受けたチームが不利になった場合、プレイを『巻き戻し;ロールバック』して、反則のあった地点からのFKを採用できる。ただし、ロールバックは1プレイ(約2〜3秒程度)に限られる。”というもの。
このルールにより、反則を受けた側のチームがアドバンテージの採用によりかえって不利な結果になることをある程度防げるようになりました。
ちなみに、反則を犯した選手が警告・退場に値すると主審が判断した場合には、アドバンテージ/ロールバックの採用有無に関わらず(その時点で反則を採用されなかったとしても)、その選手はしかるべきタイミング(次にプレーが中断したとき)で警告・退場が与えられます。これは以前と変わりません。