今節は第3クール最後の節。コンサドーレは試合が無く休みである。ここまでの段階で30試合を消化したコンサドーレ。昨年の最終の順位表と比較してみると、6試合少ないながら、勝ち点のばらつき具合がそっくりでおもしろい。あと6試合すれば、上位陣はさらにのばすだろうから、昨年みたいに混戦なのではなく、今年は上位陣が抜け出たことがわかる。コンサドーレの得失点差を昨年と比べてみると、この段階で、得点が同じながら、失点が半分である。また二つの順位表を比べてみると、16という失点がいかに突出して少ないかがわかる。昨年は競り合いに弱く、1点差ゲームをよく落としていた。今年は逆にことごとく拾っている。延長に入った試合は無敗である。
【2000年第3クール終了時(30試合)】
順
位 |
チーム | 勝敗数 | 勝
ち 点 |
得失点 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝
90 |
勝
延 |
分 け |
負 | 得
失 |
点 差 |
|||
1 | 札幌 | 21 | 3 | 3 | 3 | 72 | 53-16 | 37 |
2 | 浦和 | 19 | 2 | 3 | 6 | 64 | 69-31 | 38 |
3 | 大分 | 19 | 0 | 2 | 9 | 59 | 60-30 | 30 |
4 | 大宮 | 16 | 2 | 1 | 11 | 53 | 44-38 | 6 |
5 | 仙台 | 12 | 2 | 2 | 14 | 42 | 47-54 | -7 |
6 | 湘南 | 11 | 3 | 1 | 15 | 40 | 49-50 | -1 |
7 | 鳥栖 | 11 | 1 | 5 | 13 | 40 | 31-37 | -6 |
8 | 水戸 | 9 | 2 | 3 | 16 | 34 | 28-44 | -16 |
9 | 新潟 | 8 | 3 | 3 | 16 | 33 | 40-50 | -10 |
10 | 山形 | 7 | 0 | 0 | 23 | 21 | 28-50 | -22 |
11 | 甲府 | 2 | 0 | 1 | 27 | 7 | 22-71 | -49 |
【1999年シーズン終了時(36試合)】
順
位 |
チーム | 勝敗数 | 勝
ち 点 |
得失点 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝
90 |
勝
延 |
分 け |
負 | 得
失 |
点 差 |
|||
1 | 川崎F | 20 | 5 | 3 | 8 | 73 | 68-33 | 35 |
2 | F東京 | 19 | 2 | 3 | 12 | 64 | 51-35 | 16 |
3 | 大分 | 18 | 3 | 3 | 12 | 63 | 62-42 | 20 |
4 | 新潟 | 16 | 4 | 2 | 14 | 58 | 46-40 | 6 |
5 | 札幌 | 15 | 2 | 6 | 13 | 55 | 54-35 | 19 |
6 | 大宮 | 14 | 4 | 1 | 17 | 51 | 46-43 | 3 |
7 | 山形 | 14 | 1 | 4 | 17 | 48 | 47-53 | -6 |
8 | 鳥栖 | 11 | 1 | 2 | 22 | 37 | 52-64 | -12 |
9 | 仙台 | 7 | 3 | 4 | 22 | 31 | 30-58 | -28 |
10 | 甲府 | 4 | 1 | 4 | 27 | 18 | 32-85 | -53 |
エメルソン選手の活躍で得点力が大幅に向上した感のあるコンサドーレだが、昨年に比較してそれほど総得点が増えているような感はしない。得点力は実は上がってないのだろうか。そんなことはない。無得点試合数を比較してみると、今年3試合、昨年9試合。これは総得点はほぼ同じながら、各チームから均等に得点を上げていることを意味する。昨年は弱いチームとの対戦の時に稼いでいただけというわけだ。得点力が上がったというより、ここで決めなきゃいけないといった時に決めることが出来ており、決定力というかチームの得点にかける集中力が上がったと見た方がいいようである。劣勢の試合であっても、ミスターロスタイムといわれるエメルソン選手の試合が終了する直前まであきらめずにゴールに向かう活躍があってのことでもある。
無失点試合は今季16試合、昨年は12試合。わずか四試合しかかわらないにもかかわらず、総失点は半分以下。とられても大崩していない。実際今季は三点以上とられた試合はない。きっちり守って相手を抑え、得点は必要なだけとる。省エネサッカーとか言われるわけである。でも、こういったスタイルの戦い方は長いシーズン通してやるのはなかなか難しい。きっちり守るわけだから、チーム戦術に決まり事が多く、しかも全員が意識してそれを実行しなくてはいけない。当然イケイケサッカーの方が選手達には楽だから、いい成績だと(コンサドーレのようにずーと上位安泰、最近のように二位との順位があいて、首位安定した様な状況になると特に)、選手の一人や二人がちょっとくらいと、いい加減になってもおかしくない。当然守備はそうした所からほころび始め破綻するのだが、コンサではそうしたことが起きていない。チームがしっかりまとまっている。コンサドーレは今季通して失点しても2点まで、3点以上とられた試合はなく、抜群の得点力を誇りながら、6失点した試合があったりする浦和とは対照的である。
さて、今節他会場の結果は、その浦和が大宮に負けた。今季、上位3チーム(札幌、浦和、大分)に全敗の大宮の意地がついに炸裂した。三位大分は苦手の湘南に5-0と大勝。終盤に来てメンバーが揃い、いよい追撃態勢に入ったか。浦和との差は勝ち点5。そして一番の話題は、甲府が新潟に勝ち、連敗を25で止めたこと。
次節からいよいよ最後の四巡目の対戦が始まる。泣いても笑っても最後の10試合。札幌は序盤に、浦和、大分とライバルチームとの直接対決がある。次節は仙台戦。その後、浦和、大分と直接対決が続くだけに負けられない試合となった。この3試合が今季最後の山場である。