J2寸評 第2節:開幕二連勝しかも二試合連続無失点 

 J2リーグ第二節、開幕戦を快勝し幸先の良いスタートを切ったコンサドーレ札幌は、アウェイでヴァンフォーレ甲府と対戦。奇数チームでのリーグ戦となった今シーズン、各節必ずお休みのチームがでるのだが、開幕戦がお休みだったのが甲府。従ってこの日が甲府にとっての開幕戦、しかもホームでだ。甲府の選手のモチベーションの高さと、コンサドーレが甲府のホーム小瀬と相性が悪いことが、気がかりといえば気がかり。コンサドーレの試合だけ、他の試合の翌日に行われたが、前日に行われた試合では、大分が水戸に逆転負け、昨年開幕ダッシュを飾った新潟も二連敗と、この節は荒れる流れなのかも?といったことも、心の片隅にひっかかる。
 この日の先発、前節骨折し戦線離脱した播戸選手に替わり、深川選手がFWに入った。デーゲームとなった試合は、強い風の中、キックオフ。その直後、チャンスはいきなり甲府に訪れ、甲府FW金選手がコンサゴール前で絶好のチャンスをつかむ。しかしトラップのまずさに助けられ、事なきを得る。札幌にとって、やはり小瀬は鬼門なのか?。しかし、その後、21分に野々村選手のフリーキックに飛び込んだビジュ選手が今季初ゴールをあげると、38、42分と、この日も爆発したエメルソン選手がたて続けにゴールを決め3-0。心配された試合は、前半でほぼ決まってしまった。後半は間延びした試合展開となったが、このまま終了し、二試合連続の完封勝ち、開幕戦で三年ぶりに立った首位を守った。終了間際に、二枚目のイエローをもらった大森選手が退場になるといったおまけ付きではあったが。エメルソン選手の活躍や、二連勝したことは文句なしにいいことだが、ここは二試合連続完封したことをすごいと思いたい。チーム失点は昨年も少なかったが、試合展開が相手がカウンターねらいに来る形になった序盤の二試合で、無得点に抑えたことは評価してもいいと思う。
 今節の注目は、やはり浦和-湘南の候補対決であろう。いきなり序盤から豪華マッチだが、11チームしかない上、4巡もするし、この2チームを筆頭に二番手グループに大分、新潟、札幌、大宮を加えれば、リーグ参加の半数以上のクラブが含まれてしまうので、J2では、毎節、なんかかんか、こうした対決が日本のどこかで行われていると考えた方があってるのかも。結局、注目の対決は浦和に軍配が上がった。他では、大分はゲームを完全に支配つつも水戸のカウンターに逆転負け、水戸はJ2初勝利。新潟は鳥栖に敗れて二連敗。昨年の混戦J2を演出した二チームが早くも躓いた。今季、嵐を起こすとしたらこのチーム、と誰しもが認める大宮は仙台に逆転勝ちし二連勝。序盤は、埼玉勢の調子がいい。
 次節の注目は、この埼玉勢が早速ぶつかる、駒場での浦和-大宮戦。ここまで二連勝の両チームの対戦ということもあるが、浦和は三試合目にして、初めてJ2勢と相まみえることになる。浦和は水戸、湘南と戦ってきたが、いずれも昨年はJ2にいなかったチーム。J2のレベルは甘くないことを大宮がみせるのか、それともやはり降格組は圧倒的に強いのか、見極めるには最高のカードといえる。サポだけでなく、ある意味全チーム関係者にも興味津々のカードかも。
 さて我らがコンサドーレは次節は休みで、四節(3/30)にいよいよ北海道に帰ってくる。シーズン前の目標は、まず開幕二戦をとり無敗でホームに帰ってくること。当面の目標は達成し、室蘭で新潟を迎える。新潟はここまでに連敗しているが、何が起きるかわからないJ2リーグ。昨年、室蘭で新潟に負けた借りはしっかり室蘭で返しておいてほしいところ。もちろん、コンサドーレの目標はシーズン終わった段階で二位以上にいることであるが、出し惜しみしていて勝ち抜けるほど甘くはないJ2リーグ。今節の試合の大森選手のイエローは疑問符がつくものの、先を考えてプレーをするほど余裕はないコンサドーレ札幌。シーズン始まったばかりではあるが、毎試合、この試合が最後と思うくらいの気持ちでプレーしてもらいたいところ。勝ち点を計算して試合をするのは、シーズン終盤になってからで充分。あと一勝ぐらいそのうち勝てるさと思ってシーズンが終わってしまったクラブや、あのとき勝ち点1をとっておけばとシーズン最終戦の試合終了の笛が鳴ったときに思い知らされたクラブが、J1にもJ2にもいたことを、この時期から肝に銘じておくべきである。と、個人的には思う(^^)。

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