今回は、コンサドーレの書籍の話題なのだが、【書籍紹介】ではない。
ある日、オンライン販売サイトの大手、Amazonのサイトをうろうろしていて、コンサドーレの英語の本が販売されているのに気がついた。
- コンサドーレが英語の本になっている!!!
- しかも256ページもあって、かなりの力作。
- おおっ、なんかすごいぞ!!
Consadole Sapporo: Consadole Sapporo Managers, Consadole Sapporo Players, Mrcio Emerson Passos, Masashi Nakayama, Takuya Takagi, Hulk
Books LLC
コンサドーレと有名選手名がタイトルに並んでいる。
- Consadole Sapporo: コンサドーレ札幌の本なのね。
- Consadole Sapporo Managers:歴代監督について書いてあるのか。
- Consadole Sapporo Players:選手についても書いてあるのね。
- Marcio Emerson Passos:エメルソン選手か
- Masashi Nakayama:中山隊長のことね
- Takuya Takagi:アジアの大砲、高木選手のことね
- Hulk:ハルクって誰?、超人ハルクと同じスペルだよな??、と一瞬思ってしまったが、フッキ選手のことね。英語とポルトガル語で発音が違うのか。
「consadole」で、検索すると他にも結構見つかる。
Japanese Football Club Seasons: Albirex Niigata Seasons, Avispa Fukuoka Seasons, Cerezo Osaka Seasons, Consadole Sapporo Seasons
Source Wikipedia
Books LLC, Wiki Series 2011-09
コチラの書籍は1,231円もするのに、たった36ページ?
どんな内容で、どんな人が書いているのかと興味がわいたので調べてみる。著者名のところが「source wikipedia」というのが気になる。
結局、これらの本の中身はwikipedia の内容を印刷したものであることが判明した。英語の書籍であるから英語版のWikipediaが元になっている。
この時点で、「無料のものを印刷して出版して結構値段も高い、阿漕なことするなあ」と思う。
出版社名で検索すると同じ表紙でタイトルだけが違う書籍がズラ〜っと並ぶ。
wikipediaの著作権は現在、GFDL(GNU Free Documentation License)とクリエイティブコモンズのデュアルライセンスになっている。一応商業利用も認められているので、要件を満たしていれば問題ないというのが、この出版社の判断のようだ。
実際、Wikipediaの百科事典もドイツで発売されたことがあるくらい。
- Random House to print German Wikipedia By Tim Sheahan Wednesday, 23 April 2008 - ランダムハウス社がドイツでウイキペディア百科事典を書籍化して販売するというニュース。
ただ、ネット上を探し回ってみると、このようなwikipediaの単なる印刷物に憤慨している人も結構多い。今回紹介した出版社以外にも,同じようなことをやっている出版社が何社かあって、それぞれがやり玉に挙がっている。
Amazonのサイトの商品のページからは、独立した書籍のような印象も受けるので、それを期待して購入した人からは、文句の一言もでるわな、とは思う。自分も知らずに「ポチッ」としていれば、書籍を見た瞬間、「なんじゃこれ!」となっていたと思う。
問題があるとすれば、販売する書籍がwikipediaを印刷したものであることがわかりにくい点にあるように思う(著作者が「source wikipedia」で、何となくわかるようにはなっているけれど)。 ちゃんと、断り書きがあって、理解した上で購入するのならいいのだけれど。
以上、違法ではないんだけど、買おうとする人は気をつけてね。という記事でした。
にしても、256ページもあるConsadoleに関する本、どんなwikipediaのどんな記事をとりまとめているのか、ちょっと興味があったりする。
関連外部サイト
同じような経験談を書いているブログ記事。よくまとまっています。
- またもやリンチの関連本のハナシ……なんだけど、なんだ、こりゃ? – 大山崎東向日のあたり
- Wikipediaをめぐる出版ビジネスと電子書籍のあれこれ – 大山崎東向日のあたり