この日、横浜国際総合競技場にて2002W杯の決勝戦がおこなれ、日韓両国を興奮の渦に巻き込んだ約1ヶ月にわたる宴が閉幕した。札幌でもグループリーグ3試合が行われ、空席チケット問題などがあったものの、熱戦が展開された。
前評判の高い強豪国が、次々と脱落していく波乱の大会となった本大会。それでも最後まで残ったのは、ブラジルとドイツの伝統国。W杯常連国ながらこれまで両国の対戦は一度もないという、W杯七不思議にあげられるほどだったが、決勝戦という晴れの舞台で、初顔合わせとなった。軽く雨の降る中、試合は前半双方一歩も引かず、引き締まった見応えのある展開を見せる。後半も終盤になって、ドイツの守備のわずかな乱れを見逃さずブラジル、ロナウド選手がこの四年間の試練を払拭する歓喜のゴールをあげると、その数分後、追加点もあげ、このままブラジルが逃げ切った。21世紀最初の世界チャンピオンには、王国ブラジルが輝き、五度目のチャンピオンとなった。
初のアジア開催、初の共催形式になった本大会、これまでW杯での勝利がない日韓両ホスト国は、グループリーグで記念すべき初勝利をあげると、ともに初の決勝トーナメントに進出。日本は残念ながらベスト16止まりとなってしまったが、韓国に至ってはアジア勢初の準決勝進出を決めた。予選を突破してきた中国とサウジアラビアは沈んでしまったが、アジア躍進を印象づけた大会でもあった。同時に、マーケティング問題、チケット、誤審問題など、現代サッカーが抱える問題点が大きく衆目にさらされた大会ともなった。
ともに好成績を残した両ホスト国、今後は、本大会に向けて準備してきた代表強化が、今後も継続できるかが焦点となる。次回大会はドイツで2006年。今度はアウェイの大会といってよい環境で、今回と同じ成績をあげることが次の目標となる。
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