札幌3-4福岡(Vゴール) in 札幌厚別
2ndステージ開幕三連敗で迎えた福岡戦。久しぶりの厚別での試合。ここでなら何とかしてくれるというサポの祈りを受けて試合は始まった。試合の方は先制点、前半終了間際の追加点で2-0で後半に突入。後半15分に2-1と追い上げられるも、ウイルのこの日2点目で3-1と再び突き放し、連敗脱出が見えてきた終盤、35分に3-2と追い上げられると、ロスタイムに同点に追いつかれてしまった。延長にVゴールを決められ、二試合連続のVゴール負け。
負けた瞬間、サッカーで一番危ないスコアは早い段階で2-0となったとき、という格言を思い出していた。キックオフ直後はすべてのゲームが、0-0からスタート。当然両チームの気合いが入っている。どちらかのチームが点を決めれば、1-0。でもまだたった1点差。逃げる方も、追いかける方も勝負はまだまだ、といった感じで、誰も勝負が決まったとは思ったりしない。これが何かの拍子に2-0となった時、追いかける方は“やられた、すごいまずい”と思うのは当然として、逃げる方はほっと一息つくことが多い(見るからにほっとする訳でなく、精神的に余裕がちょっとでてくるといった感)。1点とられれてもまだリードが続くからだが、実はこの点差は、次の点がどちらに入るかで、試合展開が大きく変わる点差でもある。追加点が決まればそのまま勝利が決まることが多いが、追っかけている方が1点でも決めると、“あと1点”ということで俄然モチベーションがあがる。このモチベーションは、選手達に疲れを忘れさせ、良いプレーを出させたりもする。追いかけられる方は、それまで試合を計算通りにすすめ、まだ勝っているにもかかわらず“まずい”と思うわけで、精神的な優位さが、得点差を反映していない状況になる。えてしてこういった状況の時、逆転負けを食らったりすることが多い。追いかける方が、“点を決めるしかない”と一致団結して攻めて来るのに対し、逃げる方は“守りきろう”という守る考えと、“もう1点決めてさらに突き放そう”という攻める考えがでてくる。これを天秤に掛けながら試合を続けなければいけないという難しい状態で試合運びをしなくてはいけなくなり、選手間で意思が統一できないと、攻撃陣と守備陣がバラバラの状態になって、自滅したりする。
というわけで、サッカーで一番危ないスコアは、0-0でもなく、1-0でもなく、2-0で勝っているとき、点差ほどの差が試合を決定づけるほどあるわけでなく、次の得点がどちらに入るかで試合の流れが一番大きく動く可能性を秘めた得点差というのが2-0、この格言の意味だったような。
でもこの日のコンサ、そういった余裕があったわけではないようだ。2-0で勝っていても、なぜかしらえもしれぬ不安の方が大きかったようだから、やっぱり連敗中ていうのが大きかったのかも。“早く楽になりたい”という思いを持って、試合するときは、たいていうまくいかない。
さて今節は、鹿島、名古屋、市原、磐田、柏の上位陣がすべて順当勝ち。札幌とともに初日のでないC大阪はこの日も柏に負けて、同じく4連敗。1stの貯金が全くない年間最下位にいるだけに、2ndでの巻き返しを期していたのであろうが、今だのその気配なし。ブービーの東京Vも磐田に負けて順位変わらず。次節札幌は、今節横浜に完勝した清水を札幌ドームに迎えての試合となる。