J1寸評 第8節:GWは負け越し

F東京2-1札幌 in 丸亀

GW中日の日本平清水戦で2-5と爽快に完敗したコンサドーレは、連敗を避けるべく、丸亀に乗り込んだ。昨季のエース、ツイットが移籍して調子の上がらないFC東京は現在最下位。負けるわけには行かない試合ではあったが、思惑通りに試合が進まないのがサッカーといった8節であった。
東京は調子の上がらないFWロペスを先発からはずし、新しいシステムの3-6-1。移籍獲得したロペスが東京の戦術にマッチしていないのが、ここまでの苦戦の原因と密かに思っていただけに実はロペスを下げられたのは痛かったりする。
試合の方は転戦転戦で疲労がたまっているのか、動きにさえが見られない札幌は前半から東京に押し込まれる。そして後半開始早々先制点を奪われると、終盤にPKをとられ0-2。傍目よれよれに見えるコンサだが、最後の1秒まで諦めないというスピリットは骨の髄まで染みついているようで、清水戦同様、反攻でロスタイムにしぶとく1点返すが、ここで時間切れ、1-2で今期初の連敗となった。
最下位相手だから油断したのかもしれないが、札幌のチームコンディションが落ちてきているのも事実ではある。札幌は毎年開幕前のキャンプでしっかりコンディション作りをして開幕にピークを持って来るも、その後4月、5月と遠征が続くために、じりじりとコンディションが落ちていく。札幌の場合、アウェイは全ての試合が遠征となり、その上、ホームゲームも札幌に腰を落ち着けて戦えるわけではない(実質全試合が遠征となる)。厚別の開幕戦では、精神力で再度ピークに持ってくるが、チームとしては5月は体力的に厳しいシーズンでもある。この時期、遠征による疲労をいかにためないようにコンディションを保つか、そして試合を戦うのか、スコアにでないところでの目に見えない戦いを毎年要求されるコンサである。
コンサというチームは、札幌に腰を落ち着けて戦えるようになる初夏の季節、7月攻勢をかけるチームと個人的に理解している。3年前のJリーグではこの時期に全敗したのが非常に痛かった。というわけで、この開幕から初夏にはいるまでの時期を良い成績で乗り越えられればいいが、実は悪くない成績で乗り越えてくれれば、先に望みが繋がるのが、札幌の年間の戦い方でもある。今年は、厚別の開幕戦を4勝3敗1分けの勝ち星先行の成績で迎えられた。これが悪くない成績であることは誰の目にも明らかである。連敗したが厚別の開幕戦で再度モチベーションを高めて、連敗ストップと行きたいところである。
今節と前節の他会場の成績は、まず磐田、7節8節連勝で開幕8連勝しかもオール90分勝ち。次節清水とのダービーマッチは一位二位の頂上対決となった。名古屋はもたもたしているも3位につけ、柏が連敗の札幌をかわして4位に浮上した。札幌は五位。そしてここのところ調子のいいのが市原、開幕前は最下位候補にあげられることの多かった同チーム。開幕三連敗と予想通りの戦いぶりを見せるも4節で初日を出すとその後4連勝。8節では広島に敗れるも7位につけ今勢いが一番あるチーム。7節で最下位に沈んだFC東京は、8節の札幌戦での勝利で最下位脱出。替わりに東京Vが最下位に。全く調子の上がらない横浜FMが15位。そして次節対決する鹿島も7節8節連敗で14位。連敗脱出をかけて対戦することになった。にしても前年のチャンピオンチームがそろって、14、15位にいるという何ともすごい状況の1stステージ。

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