この日、国際天文学連合(IAU、本部パリ)小惑星センターは、「Consadole」(日本名コンサドーレ)を小惑星7777番の学術名として認定したと発表した。これで、コンサドーレの名前を冠した星が空に輝くことになる。7777番の小惑星は、火星と木星の間を回る多数の小惑星の一つ。小惑星は新発見されると、正確な軌道が確定した時点で登録番号が付けられ、発見者に命名の提案権利(10年間)が与えられる。
今回のコンサドーレ星誕生の仕掛け人は、札幌天文倶楽部の垣内睦美さん(札幌市)。垣内さんが「昇格のお祝いに、何かの形で応援したい。コンサドーレを星の名前としてつけたい」という発案に、賛同した渡辺和郎同倶楽部会長(札幌市)が、「覚えやすい縁起のいい番号の小惑星がいい」と、適当な小惑星を探したところ、小惑星7777番に白羽の矢がたった。この星の発見者である上田清二さん(釧路市)と金田宏さん(札幌市)に問い合わせたところ、二人が快諾。
そこで、昨年末に申請したところ、IAU小天体命名委員会の審査をパスし、今回の発表となった。配布された「小惑星回報」内で、名前の由来を「北海道札幌市に本拠地を置く日本のプロサッカーJ1のチーム。北海道生まれという意味の道産子を逆さに読み、スペイン語のオーレを付けた言葉」と紹介されている。
新しく発見された小惑星の名前には、商業的な名は認められないことが多いので、星になったクラブはそうそう例がない。昨年は、毛利衛さんが、スペースシャトルでコンサペナントを宇宙に持っていってくれたり、国内では、第42次南極地域観測隊(2002年まで南極に滞在)の一員の岸田浩輝さんがコンサドーレフラッグを持って昨秋出発し、「ぜひ旗を昭和基地前の雪原に立てて記念撮影もしたい」とコメントするなど、コンサを応援してくれる人の輪が広がっている。ペナントやフラッグが宇宙や南極に行ったクラブだって、そうそうあるもんじゃあない。
小惑星7777「コンサドーレ」の明るさは14等級のため肉眼では見えないが、南南東の空、射手座のすぐ上の位置に輝く。