この日、石屋製菓の石水勲社長は、札幌市西区にコンサドーレ札幌の専用練習場を建設する計画を明らかにした。 石屋製菓は北海道フットボールクラブ(HFC)の筆頭株主。構想では、石屋製菓チョコレートファクトリー(西区宮の沢)に隣接する西側の土地約6千坪の土地を買収し、サッカー専用グラウンドを作る。ここにクラブハウス、レストラン、ミュージアムなども設ける。クラブハウスのレストランはグラウンドに面した2階を計画しており、食事等をしながら練習を見たりできるようにする。グラウンドは、芝ヒーティングシステムを採用し3月中旬から12月中旬まで使用可能を目指す。来年9月から10月の完成を目指し、造成費5億、土地取得費を含めての総予算25億円。最終的には、隣接する市有地も利用して、合計3面のサッカー場とスポーツ公園を計画。
石水社長は「企業メセナの観点から今回のサッカー場の造成を考えました。みなさんに喜んでもらえる、世界に誇れるようなサッカー練習場にしたい」と話している。造成費は約五億円で、土地取得などを含めた事業費総額は約二十五億円。
コンサドーレ札幌は、現在、栗山、月寒、白旗山の3カ所の練習場を持つ。このうち月寒にある大同ほくさんグラウンドを主に練習場として使っている。サプライヤー契約を結んだ大同ほくさんが提供してくれているものだが、来年いっぱいで使用契約が切れるため新たな練習場を必要としていた。
今回の計画は、コンサ専用であるということに加え、サッカー専用グラウンドが最終的に三面も用意されるということもすばらしい。一般にサッカーの練習グラウンドは、傷みが早いため、しばらく使用したらしばらく休めて芝の養生する必要がある。そのため、複数面のグラウンドを用意し、交代で使用するのが望ましいとされる。月寒は一面(一面半)しかないためその様なことができず、今年は芝の状態が非常に悪かった。また計画では、練習場に隣接してレストラン、ミュージアムなどの入ったクラブハウスが建設される。練習を見ながら食事をしたりでき、また市内中央部で交通の便もいいことから、多くのサポーターが訪れることだろう。国内では、ここまで恵まれた練習場はそれほど例はない。