この日、我らがコンサドーレは、ホーム厚別での開幕戦を迎えた。9節目にしてようやく我が家に帰ってきたコンサドーレ札幌だが、今年は、コンサドーレが札幌に来たばかりの三年前と同じように、いじめられっこにいじめられて泣いて帰ってきた感のある札幌だった。順位は、10チーム中9位、なんとブービーの位置だ。それでも、9節目にしてやっとこさ、本拠地に帰ってきたこの日は、札幌市民にとって待ちに待った札幌厚別の開幕戦。コンサドーレは、観衆1万5千人もの見守る中、6-0で甲府を撃破。ホームで快勝してくれれば、今一つ調子のでなかったチーム状態にやきもきしていたサポーターの溜飲が下がるというもの。
さて、この日で、全チームとの一回り目の対戦が早くも全て終わった。今年のJ2リーグは、日本のサッカー史上かつてないほどシーズンが長い。開催期間が春に始まって秋に終わるのは一緒だが、試合数が36もある。しかもこれだけ試合数がありながら、1シーズン制である。J1リーグのようにステージ制だったら、第4ステージまである。別にJ1のようにステージ制にするべきだと思っているわけではない。今日はきりがいいので、簡単に1stステージを振り返ってみたい。
この1stステージの最大の注目株は新潟。最後に失速したものの、大分と共に開幕ダッシュに成功。勝ち点20で首位。この二チームによる快進撃がJ2リーグ混戦の原因となった。東京、川崎Fは札幌と共に、開幕は今一つの調子だったが、後半盛り返してきて、それぞれ、3位と6位。ちゃんと定位置に向かって、順調にのばしている手堅い東京は立派としか言いようがない。反対に甲府は、まだ勝ちがない。混戦模様のJ2の中でただ1チームだけかやの外にいる。
さてコンサドーレは、一回り目を負け越してしまったわけだが、シーズン始まる前から、アウェイの試合の川崎F、東京戦を勝てると思っていたわけではない。まあ、この二敗は仕方がない。やはり痛かったのは、ホーム室蘭での開幕戦の鳥栖戦で、延長ながら敗れたこの試合だろう。同じくホームで敗れた新潟戦も痛かったが、大分と同じく、台風の目になっているこの時期、この二チームへの白星献上は、長いリーグ戦の中での事故のようなものである。これらの四敗はおいといて、とにかく室蘭での開幕戦となった鳥栖戦での敗戦がその後のチームのリズムを完全に狂わしてしまっただけに、この敗戦は大きかった。その意味でも、今節の甲府戦は、ホーム厚別での開幕戦ということで、今シーズンの行方を左右するほど大きな意味を持った試合であったが、しっかり勝利してくれて、まずは第一関門突破。
さて、次節から始まる二回り目は、まず、勝ち点差6(2ゲーム差)以内の4位から7位のチームを射程圏内に入れて、これをかわすくらいでいいと思う。もちろん、トップや三位東京にはこれ以上離されないようにしなければいけないが、二回り目でかわすのは期待する方がこくというものである(もちろん、全勝してかわしてもらいたいのだが)。このような意味で、二回り目の初戦となる大宮戦も、ホーム厚別で行われるだけに、試合結果が持つ意味も大きい。