北海道フットボールクラブ(HFC)は、バルデス選手(FW)のアメリカメジャーリーグサッカー(MLS)のコロラド・ラピッズ・デンバーへの移籍を発表した。バルデス選手は、その驚異的なジャンプ力で鳥人と異名を取ったヘティングの強いFWの選手。しかも足技にも長けていたために、得点力は抜群だった。札幌でもチームの稼ぎ頭として活躍した。
バルデス選手は、札幌の前身東芝サッカー部に高橋武夫東芝監督のスカウトで来日。93年94年と二年続けてJFL得点王。その実績を買われてJリーグに昇格したばかりのC大阪に請われて95年に移籍したが、怪我でシーズンを棒に振った。翌年、鳥栖へ移籍し再びJFLでプレー。ゼネラルマネージャーとなった高橋氏の呼びかけで97年に再び札幌へ復帰。コンサドーレの問題であった得点力不足を解消するための獲得であったが、期待以上の活躍を見せ、40得点でJFL得点王を獲得。札幌のJFL優勝・J昇格に大きく貢献した。この年、同時にロペス選手(名古屋)の持つJFL通算得点記録も更新している。
Jリーグに舞台を移した98年は、21得点を上げ、Jリーグで4位、外国人選手では1位となる得点を上げた。シーズン終了後は、99年も攻撃陣の柱として期待され契約更改交渉が行われていたが、J2落ちに伴うクラブ運営費の削減などにより、年棒交渉などで合意が得られなかった模様。結局、退団移籍となった。HFCはバルデス選手に代わる外国人FWとしてブラジル人選手と交渉中。高知春野キャンプが終わる頃までに合流させたい意向。
バルデス選手のコメント:『この度、コンサドーレ札幌を退団し、新たにアメリカメジャーリーグチームでプレーすることになりました。札幌のサポーター・ファンの皆様は素晴らしかった。今後もサッカーを通じて皆様にお会いできればうれしく思います。どうもありがとうございました。』
ホルヘ・デリー・バルデス(Jorge Dely Valdes):1967年3月12日パナマ生まれ。身長182cm、体重79kg。アスレティコ・コロン(パナマ;78)-ペルースポーツ(パナマ;86)-パラグアイスポーツ(アルゼンチン;89)-プロベニールクラブ(アルゼンチン;90)-クラブ・ナシオナル(ウルグアイ;91)-ティオルスポーツ(チリ;92)-東芝(93)-C大阪(95)-鳥栖(96)-札幌(97)。