J1第3参入チーム決定戦で連敗!!コンサ来季J2へ陥落

 J1第3参入チーム決定戦第2戦が、アヴィスパ福岡を迎えて室蘭入江競技場で行われた。第1戦を0-1で落としているコンサドーレには、この試合、90分以内での勝利がJ1残留を決めるための条件。コンササポーターで一杯になった競技場の気温は1度。除雪された雪がピッチの端に残る中、正午にキックオフの笛が鳴った。
 試合は、前半からコンサドーレが積極的に攻勢にでる。バウテルのフリーキック。棚田のヘッド。バルデスのシュート。と惜しいシーンを演出するも、ゴールには結びつかず。前半風下に立った福岡は、コンサドーレの猛攻を必死の守備でしのぎ、後半攻勢に出る。後半8分、コンサゴール前の混戦からこぼれたボールを福岡FW上野に押し込まれる。のどから手が出るほど欲しい先制点を福岡に奪われたコンサドーレは、FWを四人にして逆転を狙うが、試合も終盤、後半39分、44分とカウンターで立て続けに失点。結局、0-3で敗れた。一瞬の静寂のあと、泣き崩れるサポーター達。それでも、コンサドーレコールは試合終了後、何十分もの間、スタジアムから鳴りやむことは無かった。
 コンサドーレが札幌に来て3年。Jリーグ昇格を目指し戦った1年目と2年目。J昇格の念願がかなった今年は、J1残留をクラブ目標にここまで戦ってきた。長いJリーグシーズン最後の試合を終えて、コンサドーレのこの目標はかなわず、来季J2への降格が決まった。Jリーグは来年から、新たに二部制が導入される。プロチームだけが参加できるJリーグ(J1とJ2)。プロアマ混合の従来のJFLは、発展的に解消され、新JFL(名称未定)として生まれ変わる予定。コンサドーレ札幌は、JFLからJリーグに昇格した最後のチームなると共に、J2に陥落した一番最初のチームとして歴史に名を残すことになった。
 来年再び下位リーグに身をおくことになった札幌。世間的に見て、Jリーグの各チームは、下位リーグに陥落したら、経営的に成り立たず、場合によっては、チームの消滅に繋がるかもしれないと考えているふしがある。コンサも来季は、収入面での減収は避けられない。しかしながら、これでコンサドーレがダメになってしまうとJリーグが目指す、二部制あるいはリーグ運営自体が崩壊する可能性もある。今後の二部制、あるいはJリーグの試金石になるかもしれない来季のコンサに課せられた責任は、日本サッカー界の命運を決めるかもしれないほど、限りなく重い。来季は、北海道の政財界、自治体、今年コンサを応援した多くのサポーターのみならず、これまでサッカーを知らなかった市民、道民をさらに巻き込んでのより一層の支援がコンサには必要である。来季、よりスリムな経営を求められるコンサには、保有選手数の減少に伴う退団選手が今オフ数多くでることが予想されている。チーム運営に対する不満も多い。それでも応援してくれる、Jリーグ1番と呼ばれるサポーターを、コンサドーレは必要としている。

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