コンサドーレの選手が札幌ドームに導入予定の天然芝を体験試験

 札幌市が豊平区羊ケ丘に建設中の全天候型多目的施設、札幌ドーム(仮称)に導入する可動式天然芝サッカーグラウンドの使い心地を確かめる試験がこの日、同市厚別区上野幌の雪印種苗内に設けられた試験用の芝の上で行われた。試験は、試験用に作られている約十m四方の芝の上で行われ、コンサドーレ札幌の選手がかりだされた。渡辺卓選手など五人の選手が、パスやドリブル、ヘディングなどのサッカーに基本的なプレーを行い、芝の性質をテストした。渡辺選手は「ボールが少し引っかかる感じがするが、芝の状態はいいと思う」とコメントした。
 札幌ドームは、可動式の天然芝のグラウンドがドーム内外を移動する。この日の試験は、このグラウンドに用いる天然芝が、競技に適しているかどうかをプロ選手に評価してもらうため、設計・施工にあたっている企業共同体が行った。新設のサッカー競技場のグラウンドは芝の状態に悩まされることが多い。横浜に完成した横浜国際競技場は、いまだに芝の状態が良くない。また、フランスW杯でメーン会場になったパリ郊外のスタジアムは芝が枯れてしまうという非常事態に陥った。札幌ドームも、完成がW杯の前年と、直前での完成である。充分準備していてもハプニングはおきるが、完成してから本大会まで時間がないだけに準備しすぎるにこしたことはない。

記事の共有: