この日までに、北海道の堀知事と札幌市の桂市長は、財政難のHFCに対して支援を行うことを発表した。
堀知事は、HFCに対し、道として財政支援することを表明した。ただし昨年(96年)、道がHFCに出資した際、道とクラブの間で今後新たな出資、補償、金銭的給付や人的支援を行わないという覚え書きがかわされているため、追加出資にはならない。支援の詳しい内容は今後検討に入るが、おそらく融資になる模様。
桂市長は、HFCに対し支援を行うことを明らかにした。ただし、札幌市も従来より出資は最初の1億5千万円で最後と言ってきたので、融資の様な形になる模様。詳しい内容は今後検討していくが、3~5億円の低利の融資を行うことになりそう。
今回、知事と市長が支援を表明したが、道も市も議会内に支援反対派がおり、今後始まる来年度予算を決定する議会で、これら反対派の強い反発が予想される。そのため、道や市の支援には知事と市長も共に、HFCの経営努力は当然だが、道民あるいは市民のいっそうの盛り上がりも必要と述べている。昨年暮れから行われている”We Are Consadole”キャンペーンで集めている署名も、これら反対派に対する説得にも用いられることになっている。選挙民にあたる道民や市民がどの様な考えを持っているかが、表にでにくいだけに、署名という形にすることで反対派を説得していこうというわけだ。このため、署名の人数は多ければ多いほど良いとのこと。
道と市の支援表明を受けて、HFCも経営再建計画を三月中旬までに策定することを明らかにした。また、引き続き、企業からの追加支援や新規スポンサーの開拓などに頑張っていく模様。HFCは、今年度末までの累積赤字のため、来年度の運転資金が8億ほど不足する見込み。道と市から融資を受けられることになれば、当座の資金繰りのめどはつくが、融資は借金なので、問題を先送りにしたにすぎない。現在までに明らかになっているHFCの経営プランは、98年度は1~2億の赤字、99年度までに収支をとんとんにし、2000年から単年度黒字、新ドームスタジアムが使えるようになる2001年から、発売できるチケット総数を増やせるため累積赤字の返還を始めるとしている。とにもかくにも、HFCフロントの方々には、いっそうの経営努力を望みたい。