この日、開かれた緊急取締役会のあと、北海道フットボールクラブ（HFC）の増資が発表された。記者会見の席上、HFCの石水勲副会長が、約6億5千万円の増資を行い、資本金を21億8430万円に増額したことを発表した。HFCは当初15億円の増資を見込んでいたが、目標額を大きく下回った。これは、北海道の景気低迷のため、スポンサーからの増資が予定通り得られなかったことによる。一方で、市民や道民から集めたサポーター持株会（1口5万円）は、予想を上回る口数が集まり1億円を越えた。
　HFCは、来季のＪ昇格に伴い今回の増資を計画。スポンサーからの増資が低調に終わったことで、来季の資金繰りはかなり厳しくなる模様。累計赤字が16億円にのぼるのが確実なHFCは、今期の決算が終わると約5億円しか残らない勘定になる。一般にＪリーグチームの一年間に必要な運転資金は8～9億と言われており、この足りない分をどうするかが注目される。HFCはひきつづき、スポンサーや、札幌市、道への追加出資の要請を続ける模様。
　また、経済界の低迷とは裏腹に、今回の増資で持株会に予想以上の出資が見られたようにコンサドーレのサポーターの支持には熱いものがある。今後は支援キャンペーンなどを展開し、わずかながらでも資金を集める模様。また、ここで集めた署名をもとに、道や札幌市に追加出資を求めいくものと考えられる。