コンサ選手の契約更改交渉始まる

 11/26から、コンサドーレ札幌の選手達の契約更改交渉が始まった。今季、JFL優勝を果たし、来季のJ昇格を決めたコンサドーレ札幌だが、昇格にあたり行われたヒアリングの席でJリーグ事務局から、赤字経営の改善を指摘されるなど、クラブの台所事情は苦しい。そのためクラブ側は、来季の選手構成を、Jリーグが推奨する25人まで減らし、少しでも経営改善に向けて努力することを既に明らかにしている。このため、J昇格に伴う新たな補強選手の分も入れると、今季登録選手だった31人のうちかなりの数の選手が解雇されることが予想されていた。
 前日から行われた契約更改の内容は、およそ10名の選手が戦力外通告並びに退団。また、チーム残留、契約更改を求められた選手達の場合も、選手年棒の総額を抑えるため、提示された年棒は現状維持かダウンがほとんど。このため、提示された年棒の額を全員保留した。今季結果を出した選手達の中には、不満の声を上げるものも少なくない。まさに厳冬更改である。
 このような状況に、28日には、フェルナンデス監督が、じきじきクラブ事務局に、もう少し選手達に配慮してくれないだろうかと直談判に行く光景も見られた。昨年、社員選手の大量解雇などでサポーターの反発を食らったフロントも、今年は結果を残し、なんとか納得の行く格好をつけた形となった。しかし今年は、二部リーグの優勝とは言え、結果を残した選手達に、あまりに厳しい内容の契約更改では、来季からの目標意識やモチベーションの維持などで問題がでてくるのではないだろうか。
 今年は、日本代表のW杯初出場というサッカー界はじまって以来の快挙にわく一方で、昨年から続く、鳥栖、清水などの経営難問題が噴出し、Jリーグのクラブチームは、どこも台所が苦しい。そのため、Jリーグ事務局は、一チームの保有選手の推奨数を示したり、またサラリーキャップ制の導入が有効かなどの検討委員会を設けるなどの、経営改善に向けての活動を開始した。これを受けて、Jリーグ各クラブも、今年は、大量の選手放出、年棒減額が予想されている。12月に入ってからはじまるJリーグ各チームの契約更改とあわせて、コンサドーレの今後の契約更改の動きに注目していきたい。

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